A・B・C型肝炎
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A・B・C型肝炎
A型肝炎ウイルス(HAV)により急性肝炎を発症した状態です。慢性化することなく多くの場合は自然回復しますが、稀に致死的な劇症肝炎に至ることがあります。糞便–経口感染が基本であり、感染力は強く、家族内など密な関係内で広がることが多いとされます。
80%がカキやアサリなど飲食物などを介する経口感染と推定されていますが、肛門性交による感染にも注意が必要とされています。
B型肝炎ウイルス(HBV)が感染して起こる状態の総称で、出生時や免疫低下状態における感染では持続感染(キャリア化)を高頻度に起こすとされています。
1970年代にHBVが性行為によって感染することが指摘され、精液中や唾液中にもウイルスが存在することが分かっています。
日本の成人における急性B型肝炎の多くはSTIによるものと考えられていますが、実数や感染率等はハッキリと分かっていません。
C型肝炎ウイルス(HCV)の持続感染者(キャリア)は世界中におよそ1億7000万人、日本にはおよそ100万人存在すると推定されています。HCVは、これらキャリアからの血液が直接体内に入ることによって感染します。
性交渉もHCVの感染経路の一つとして挙げられていますが、夫婦間のHCV感染率は年間0.23%とする報告もあり、一般にその頻度は低いとされています。
一方、風俗従業員(CSW)を対象とした調査では、HCV陽性の頻度は同年代の一般女性に比べ8~10倍であったことから、感染率も上昇することが推測されています。
C型肝炎は、60~70%が慢性化するとされ、慢性化すると、肝硬変、肝癌を発症するリスクが高まることが分かっています。