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腎盂腎炎

腎盂腎炎|よつかいどう泌尿器科クリニック|排尿障害・尿路結石のご相談なら|千葉県四街道市

腎盂腎炎とは

腎盂腎炎とは

腎盂は、尿路(尿路の概要)の一部で、腎臓で作られた尿を集め、尿管を経由して膀胱へ送り出す働きをしています。普段、尿路は無菌状態ですが、膀胱や前立腺、尿路結石で繁殖した細菌が腎臓へ感染することで生じると考えられています。通常はどちらか片方の腎臓に起こります。腎盂腎炎は腎機能を低下させるため、繰り返すと腎不全に移行することがあります。

腎盂腎炎の原因

腎盂腎炎の原因は腸内細菌や常在菌による細菌感染です。
危険因子として、①尿路結石、腫瘍、前立腺肥大症、神経因性膀胱などによる尿路通過障害、②尿道カテーテル留置、③女性、④糖尿病やステロイド剤・抗がん剤治療による免疫力の低下、⑤馬蹄腎や膀胱尿管逆流症などの尿路の解剖学的異常などが挙げられます。

腎盂腎炎の症状

発熱、腰背部の痛み、頻尿、尿の混濁、血尿などの症状を認めます。重症化し敗血症(繁殖した細菌が組織や臓器を障害すること)に至ると血圧の低下や意識障害を認めることもあります。

腎盂腎炎の検査

血液検査:炎症反応の強さや腎臓の状態を評価します。

尿検査:尿中の血液や細菌の有無を調べます。

胸部・腹部X線検査:胸水や尿路結石の有無を調べます。

超音波検査:腎臓の腫れ(水腎症)を評価することで、尿路通過障害の有無を調べます。

CT検査:水腎症の程度、腎臓周囲の炎症所見、尿路結石の場所、大きさ、個数などを評価することができます。造影剤を使用すると、より詳細な評価が可能となります。

腎盂腎炎の治療

治療の主体は補液(点滴)による利尿(尿量を増やすこと)抗菌薬の投与です。軽症であれば、通院での治療が可能ですが、重症の場合は入院治療が必要となります。

また、尿路通過障害が原因の場合は、カテーテルの留置(腎瘻カテーテルと尿管ステント)や手術により通過障害を解除し、体外へ汚れた尿や膿を排出する必要があります。

膀胱尿管逆流症などの解剖学的異常が原因で再発を繰り返す場合は、原因疾患の治療を要する事があります。腎不全に移行した場合、透析治療や腎移植が必要になります。

腎盂腎炎の予防

定型的な予防法はありません。しかしながら、典型的な腎盂腎炎は、膀胱炎後に繁殖した細菌が尿管から腎盂へと上行し、腎臓に感染することで発症します。したがって、膀胱炎の予防が、腎盂腎炎の予防になり得ます。