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AGA(男性型脱毛症)

AGA(男性型脱毛症)|よつかいどう泌尿器科クリニック|排尿障害・尿路結石のご相談なら|千葉県四街道市

AGAの頻度

AGAを自覚している方は、全国で1,260万人いるとされ、約半数の650万人が何らかのケアを行ったことがあると報告されています。

AGAの原因

https://www.aga-news.jp/より引用

髪の毛は毛包と呼ばれる部分でつくられます。毛包の深いところには毛球があり、毛球は毛母細胞と毛乳頭からできています(髪の毛の構造 https://www.aga-news.jp/より引用)。毛母細胞は、毛細血管から運ばれてきた酸素や栄養素をエネルギーにして、増殖や分化をくりかえし、これが上の方へと伸びていくことで髪の毛はつくられます。また、毛乳頭はさまざまな物質を分泌して毛母細胞の増殖をコントロールしています。

髪の毛11本には寿命があります。伸びては抜け、また新しく生えることをくりかえしています。これをヘアサイクルと呼んでいます。髪の毛は約10万本あるといわれており、健康な人でも50100本が毎日自然に抜け落ちます。毛包は、成長期、退行期、休止期のいずれかの状態にあり、このうち成長期が一番長く通常26年間続きます。しかしAGAの人は成長期が数か月~1年間と短いため、髪の毛が十分に成長しません(正常時・AGAにおけるヘアサイクル)。

当院では、デュタステリドカプセル0.5mg(ザガーロ®のジェネリック)のみ取り扱っております。

 

正常時・AGAにおけるヘアサイクル

板見智:医学のあゆみ 222,895-896,2007より改変

板見智:医学のあゆみ 222,895-896,2007より改変

 

AGAの脱毛部にはテストステロンの代謝物であるDHT(ジヒドロテストステロン)が高濃度にみられ、これがヘアサイクルの成長期を短くする原因物質と考えられています。成長期が短くなることにより、髪の毛が長く太く成長する前に抜けてしまうため、細く短い髪の毛が多くなり全体としてうす毛が目立つようになります。また、毛乳頭への血流障害や栄養障害もAGAの一因と考えられています。

 

テストステロンとDHT

テストステロンは血清中で最も多い男性ホルモンで95%以上が精巣で合成されています。テストステロンは血流を介し肝臓・皮膚・前立腺などの男性ホルモン標的細胞内に取り込まれ、一部は直接男性ホルモン受容体に結合して作用を発現し、68%は5α還元酵素によりDHTに代謝され作用を発現します。DHTの男性ホルモン受容体に対する親和力は、テストステロンの25倍で生理活性はテストステロンのおよそ10倍されています。

AGAの臨床的特徴

  • AGAの臨床的特徴として以下のようなものが挙げられます。
  • 思春期以降に始まり徐々に進行する
  • 額の生え際や頭頂部の髪が、どちらか一方、または双方からうすくなり、進行する
  • うぶ毛のような十分に育たない髪の毛が多くなる
  • 太くしっかりとした髪の毛が、細く短めの髪の毛になり、頭皮が透けて見えるようになる
  • 両親、兄弟、祖父母に脱毛症を認めることが多い

AGA以外の脱毛症

円形脱毛症

円形や楕円形の脱毛斑が突然生じる疾患です。10円玉くらいのものから、頭部全体に広がるもの、眉毛やまつ毛、体毛などに及ぶものまで、その症状はさまざまです。自己免疫反応が主たる原因と考えられています。

 

粃糠(脂漏)性脱毛症

皮脂が分解されてできる遊離脂肪酸や皮膚常在菌が頭皮に炎症を起こすことで生じる脱毛症です。フケが増えたり頭皮が赤くなったりします。

 

機械性脱毛症

機械的な牽引により毛包が萎縮して生じる脱毛症です。額の左右の生え際が後退します、

 

薬剤性脱毛

薬剤により生じる脱毛症です。抗がん剤のほか、抗血小板薬やインターフェロン、抗てんかん薬などが原因となり得ます。

 

これらの脱毛症に対しては、AGAの治療は効果がありません。

AGAの検査

身体所見

脱毛箇所や頭皮の状態を調べます。

 

直腸診・PSA測定

AGAの治療薬である5α還元酵素阻害薬は前立腺癌の腫瘍マーカーであるPSAを半減させる効果があり、前立腺癌の発見を遅らせる可能性があります。50歳以上の方は、治療前に直腸診やPSA測定を行い前立腺癌の有無を調べることをお勧めしています。

AGAの治療

生活指導

毎日の洗髪のほか、十分な蛋白質・ミネラルを含んだバランスのとれた食事、十分な睡眠をとるようにして下さい。喫煙は毛乳頭への血行を悪化させ、髪の栄養不足の原因となるため禁煙をお願いします。

 

薬物療法

ミノキシジル

毛包に作用し、細胞の増殖やタンパク質の合成を促進することによって発毛作用を示します。毛包を大きく深く成長させることにより、細く軟毛化した毛髪を太い毛に成長させます。外用薬が市販されています。

 

5α還元酵素阻害薬(5ARI

5α還元酵素を阻害し、AGAの発生要因であるDHTの産生を抑制することでヘアサイクルの成長期を長くしAGAを改善します。

5α還元酵素はⅠ型とⅡ型があり、フィナステリド(先発品名:プロペシア®)はⅡ型をデュタステリド(先発品名:ザガーロ®)はⅠ型およびⅡ型を阻害しDHTを減少させる作用があります(5α還元酵素阻害薬の作用機序)

 

5α還元酵素阻害薬の作用機序

 

副作用として、性欲減退や勃起障害(ED)、また頻度は低いながら精子の減少が報告されています。治療開始から1年以内に発現することが多く、日本人を対象とした研究では、性欲減退を1%ED2%に認めたとされています。勃起機能は、ED治療薬であるPDE5阻害薬を併用することで維持できると報告されています。

また、フィナステリドを内服中及び中止後1ヶ月、デュタステリド内服中及び中止後6ヶ月は献血できません(輸血を受ける妊婦さんの胎児に影響が出る可能性があるためです)(デュタステリドとフィナステリドの比較)

当院では、デュタステリドカプセル0.5mg(ザガーロ®のジェネリック)のみ取り扱っております。

 

デュタステリドとフィナステリドの比較

 

AGAの治療費

AGA治療にかかる費用は、診察料+お薬代となります。

 

診察料

 

  • 初診料  4,000
  • 再診料  2,000

 

お薬代

 

  • デュタステリドカプセル5mg(ザガーロ®のジェネリック)30日分 6000円(税込)

 

例)初診時、デュタステリドカプセルを60日分お求めの場合、初診料4,000円+お薬代12,000円=合計16,000円(税込)となります。

 

2回目からは再診料+お薬代となります。Wed予約をされる場合は、コメント欄に“AGA治療希望”と記入してください。受付での問診を控えます。60日分以上のお求めをご希望の方は事前にご連絡ください。

当院では、オンライン診療、メソセラピー、HARG療法、自家植毛などは行っておりません。

AGA治療を受けられる方へ

  • 毛髪の成長サイクルは長く、薬を飲み始めて効果を実感するのには時間がかかるため、少なくとも6ヶ月は経過を見る必要があります。
  • 最低処方日数は30日です。
  • 肝臓に負担をかけることがありますので、治療前後で血液検査を行います(料金は診察料に含まれます)。
  • これから妊活をする予定の方は5ARIによる治療は避けましょう。